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翌日。
エンディス邸でもう一夜を過ごし、すぐに情報収集が行われた。
セイレーンのギルド本部からはミラが訪れ、魔導軍からはロイドさんが赴いた。
俺たちはあったことを根掘り葉掘り聞かれ、すべてを話すと、後は大人たちだけでと子供は退出。
とまぁ、そんなこんなで俺たちは再び談室で暇を潰していた。
「よしレイ。次のお題は〝なかなか言えないキザなセリフ〟だ」
「そりゃあれだろ。〝今夜は逃がさないぜベイベー〟」
「それは引かれるだけだと思うぜ俺は」
「ならケイトはどうなんだよ」
「〝俺の胸に飛び込んで来な〟」
「ケイトの胸にタックルしたらこっちが怪我しそうだ」
「――アンタたちさっきからうっさい。よくそんな元気あるわね」
楽しい会話を横から不機嫌そうな声が両断する。しかしいつもの勢いはなかった。
「だって、なぁケイト」
「だよなぁレイ」
すごく暇なのだ。
セイレーンに帰るのも今回の件で延期になっちまったし……。
それに――
「空元気だとしてもテンション上げないとな……」
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