―罪―

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チラリとケイトが部屋の奥、窓際で静かに椅子へ腰を下ろしているリザを見る。 大人たちの質問に答えているときも、なにかを思案しているように上の空。 明らかに様子がおかしい。 恐らくは斬裂 朱音との戦闘後からだが、俺たちにどうかできるかわからない。 それに、そのことに責任を感じてかサラも元気がない。 加えてアスカも、だ。 そんな状況で俺たちまでもが沈黙してみろ。最悪の空気になること間違いなしだ。 「ならせめて普通の会話をしなさいよ。さっきから変な話題ばっかり……」 「いやいや、男のロマンを語るのは普通だ」 「……もういいわ」 呆れられてしまった。 そんなにおかしな話題だっただろうか……? ガタ、と音がした。 その方向を見ると、リザが表情をそのままに立ち上がり、そして静かにドアへと向かう。 「リザ、どこ行くのよ?」 「……ちょっと、外の空気を吸ってくる」 まるで覇気がないリザは小さくそう言うと、かチャリとドアを上げて出ていった。 なんだか見ているこっちが胸を痛めてしまいそうなくらい弱々しかった。 「ほら、アンタらがうるさいからリザが出ていっちゃったじゃない」 俺たちのせいかよ。
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