―罪―

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思わずポカンとしてしまうケイトにミリアは止まることを知らない。 「なるほど。つまり、あれですか。飛び出ていった彼女を追いかけて――〝好きだっ!〟と言うおつもりなのですね」 すごく男らしい〝好きだ〟を言ったミリアはそうでしたか、と勝手に一人で感慨深く頷いている。 「いや、別にそういうわけじゃねーんだが……」 「違うのですか? では、後ろから急に抱きついて愛を囁くので?」 「意味わかんねぇからソレ。いいからリザは? 外のどこに行ったかわかるか?」 とりあえず相手にしない方がいいだろうと強引に路線を戻し、リザの行き先を訊ねる。 心なしかミリアは表情は変わらずだが、残念そうに耳を垂らした。 「……屋敷を出て右に行き、林を抜けると砂浜があります。きっとそこにおられますよ」 「砂浜か……。わかった。サンキューな」 したっ! と片手を上げケイトはすぐに階段を下りる。 その背中を見ながら、ミリアは小さく呟いた。 「これは……、キテますね」
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