―罪―

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「は、はぁっ!? いきなりなにを言い出すんだッ!」 思わず立ち上がり少し後ずさるリザ。その顔は真っ赤に染まり、怒っているのか恥ずかしがっているのか、よくわからない表情になっていた。 「いや、さっきミリアさんが言ってたんだ。あの顔は色恋沙汰のなんたらかんたら……」 真実とは若干違っており、完全に掛け違えている。 もちろんそんなことを知らないリザは、戸惑いを隠せない。 さらに頬は赤くなり、頭はパンク寸前だ。 「どうなんだよリザ」 答えられないリザに追い討ちが掛かる。 なんて答えたらベストなんだ、とリザは必死に考え、なんとか絞り出した答えはさらに誤解を生むことになった。 「け、ケイトには関係……ないだろ……」 その言い方。 赤く染まった頬。 乙女のような姿。 それは誰がどう見ても恋する少女そのもので、ケイトにも例外ではなかった。 「そ、そっか……」 複雑な表情になるケイトにとっては期待を裏切られた気分であろう。 まさかリザが自分の知らない誰かを好きになっているなんて。 「ま、まぁリザもそういうのに興味持つ年頃だしな……」 「……へ?」 さすがと言うべきか、リザはすぐに互いの間に齟齬が発生していることに気づいた。
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