―罪―

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「レイラ? どしたのこんな所に」 当然のようにミラが疑問を抱いた。しかしその答えは登場と同時に言っているのでスルー。 ドアを閉めたレイラは、まずガイを睨んだ。 「ガイ教諭。戦闘学の授業が滞っているのだが……。私は一日で戻るように言ったはずだ」 まずレイラが指摘したのはそこだった。さすがは学校の長である。 「そうか。シェリアに変わりを頼んだのだが……」 「シェリアは保険医だ。彼女……、すごく困っていたぞ」 「……今度、花でも贈ろう」 レイラはハァとため息をつき、次にリリーを睨んだ。 「……相変わらずだな。〝パドリア支部ギルドマスター、リリー=エンディス〟。人を疑うのはその人を知るための行為ではあるが、何事も程度というものがある」 「言うじゃないか〝空間の支配者、レイラ=ヴィース〟。でもここは私の庭だよ。郷に入っては郷に従え、という言葉を知らないのかい」 両者にらみ合いが続く。 ここに会ったが百年目。とでも言いそうなほどの威圧感。 居合わせただけでも逃げたくなるような、爆発寸前な空気。 しかし、ややあって空間は解放された。 「ふっ。やはりリリーはこうでなくてはな」 「なにがやはり、だ。本気でキレてんじゃないかとヒヤヒヤしたよ」 二人は旧友に再開したかのように笑顔を交わした。
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