神様がくれた言葉

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ボフンッ!! 何の前触れもなく、突然煙が部屋中に広がり埋めいた。 皆の気が一斉に引き締まる。 やはり昔の感覚は残っている様だ。 「もぉ…ここに来ちゃった? もっと、違う所に落としてよねぇ…。」 煙の隙間から銀色の髪がみえる…。 銀色の…髪? 「てめぇ…誰だ?」 新見のドスの効いた声が聞こえる。 俺らも木刀を静かに構え、山崎はひっそりと天井裏へと隠れた。 芹沢とかっちゃんは、堂々と銀色の髪の奴と向かい合った。 「天神 千羅。」 天神 千羅…? 俺は急いでそこら辺にある資料を引っ掻き回して、天神 千羅の名を探す。 しかしーーーーーー…。 何処にもない。 ここの学校は愚か、市内にもいない。 じゃあこいつは何者だ? 突然現れれば、髪や瞳は銀色。 まるで魔法か何かが使えるような言い種と、行動力。 そして殺気を向けられても動じない、精神力と肝のすわり様。 ………ただ者じゃないだろう? 「てめぇ…何者だ?」 そう問うと、何一つ動じる事なく此方へと顔を向けてくる。 「土方 夢乃ちゃん? …いくら生まれ変わりといえど、そんな言葉遣いは駄目よ?」 空気が一気に氷った。 皆に緊張が走る…。 何故初対面のこいつが、俺の名前を…俺の正体を知っている?
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