第2章「言えない自分にサヨウナラ」

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風呂場に出たのはみんなが忌み嫌うG。俺は別に平気だからシンブンシマルメエクスカリバーを装備してGを討伐。しかし…普段は強気な玲ちゃんが…玲ちゃんが!…玲タン♪玲ちゃん♪…ツッコミなしかい!普段は強気でクールな玲ちゃんがGを見た時はあんなにテンパるもんなんだなぁ…!さて、幸せな思いもしたし!次は俺が風呂に入ろう! …その頃、柏木家… 「………」 (私が思うにそれは志帆のお兄さんが正しいよ?この前写メ見たけどお兄さん優しそうな人だし…) 「…なによ…!みんなしてあたしを悪者扱いして…!あー!もう!気分最悪!…ポテチでも食べよ…」 あいつがいない家は真っ暗だけど清々しい。だってあたし1人だけだから。何をしても、どこにいようとどんな格好でも。このままいっそのことあいつがいなくなればいいんだ! (バカちゃいまんねん!アホやねーん!) 「あっはははは!なにこいつら!キモい!あははは!」 居間でポテチ片手にお笑い番組を見る。携帯見たって誰もあたしに賛同しないのばっかだし。 「…そういえば…明日は何か予定あったっけ?マネージャーに聞こ…マネージャー…マネージャー………あった。……あっ、もし?マネ?あたしだけど。うん、えっ?違うよぉ!明日って何か予定あったっけ?…うん…確か番組の収録…はぁっ!?キャンセル!?事務所があたしを出さないって?!意味わかんないし!なにそれ!?新しいコ使う?!あんなのには無理よ!つぅか!あんたあたしのマネでしょ?!なんで…!…もういい!あんたとは違うマネにする!うるさい!」 明日の収録は事務所が新しい子を使いたいらしく急遽あたしの出番はなくなった。 「メールしよ…そうだ!ブログも…!…っ…」 なんだろう…この寂しさ…今まで傍にあった物が段々なくなっていく… 「誰か…いない…?ねぇ…!誰か…!誰でもいい…!ひっぐ…!お願い…!誰か…!誰でもいいから!あたしを慰めてよ…!傍にいてよ!誰でもいいから!あたしを一人ぼっちにしないでよおぉーっっ!」 「志帆…!」 「…?!…お兄…ちゃん…?」 寂しくなって…急に泣きたくなって…怖くなったあたしを優しく抱き締めてくれたのは…たった一人の家族…兄貴だった…。
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