記憶の扉

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゛またあした ゛ その言葉通り僕はお昼ご飯を食べてすぐに昨日の神社に向かった。 「…づ い゛だ~……」 昨日同様階段をかけ上がった僕は息を乱しながら砂利道に横になった。 息が整って暫くしても昨日の男の子はなかなか現れない。 走ったせいか段々眠くなり、気が付くと眠ってしまったのか辺りは夕暮れで紅く染まっていた。 ――ゴーン、ゴーン 「結局来なかった…」 鐘が鳴って、仕方なく帰ろうと起き上がって踵を返すと ――ツンツン と背中をつつかれた。 振り返ると昨日の男の子がいて、ニカッと向日葵の様な笑顔を見せた 「あそぼっ」 僕の手を握って引っ張る男の子はニコニコと嬉しそうだった けれど、僕は怒っていた。 「なんで……なんでこんなに来るのが遅いんだよっ 僕はお昼からずっと待ってたんだよ!? なんでもっと早く来れないんだよっ」 時間を決めてなかった僕も悪いのに全てのイライラを彼にぶつけた。 「だっ……だって…ぼっ…ボク……お昼はお外に出られないんだもん…… お外に出られるのはお寺の鐘が鳴ってからなの…」 半泣きで目に一杯涙を溜めて精一杯説明しようとする彼に僕はため息をついた。 「わかった。 僕が悪かった。 もぅこの話は終わりっ! 遊ぶよっ」 男の子の手をとって僕らは境内の前の広場に向かって走り出した。 鬼ごっこ、木登り、竹トンボ作り…… 毎日毎日、僕らは飽きずに遊んだ。
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