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駅前の賑やかな大通りを二人は歩く。
6時を回ったせいか、昼間と違って街はネオン街と変わっていく。あとは人、人、人。会社帰りのサラリーマンやOL。学校を終えた学生。手を繋いで歩く親子であふれるような人の群れだが、真央とクーコは気にせず歩を進めた。
二人の会話は途切れない。小学生の頃の思い出話で持ち切りだった。運動会、学芸会、校外学習、修学旅行と思い出話は終わらなかった。
真央は、そういう話しについていける事で、喫茶店で感じた不安を解消できた気がした。
なんだ……大丈夫じゃん……私……こういう話で盛り上がったらいいな……
そしてクーコは意味深な発言をする。
「真央、松本静香(まつもとしずか)さんって覚えてる?」
「マツモトシズカ?」
真央は首をかしげた。
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