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マツモトシズカ……マツモトシズカ……
真央は静かに繰り返した。
誰のこと?……そんな同級生いたっけ?……
全く記憶にない。クーコは誰かと勘違いしてるんじゃないかと思った真央は
「それ、どんな子だっけ?」
とクーコに聞いてみると
「ほら。六年生になった時の始業式の日に同じクラスに転向してきた子よ。あんまり目立たなかったから私も覚えてなくて。昨日、卒業アルバム見て、思い出したの。たしか卒業と同時にまた引っ越したと思うから中学は違ったはずよ」
「なら六年生の一年だけ一緒だったって事?」
「そうね。今日は来るのかしら?」
「さ、さあ……」
と真央は苦笑いを浮かべた。
六年生の時だけの同級生?……転校生がいた?……
知らない。分からない。それとも、また忘れてしまったのか。
「マツモトシズカ」という言葉がまた真央を不安にさせた。
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