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頭の中で6年1組のメンバーを改めて、一人一人思い返す。
いない……マツモトシズカ……そんな同級生……
もう一度クーコに尋ねる。
「ホントにいた?そんな子?」
「うん。たしかね」
クーコの言う事だ……マツモトシズカは存在するんだ……クーコは嘘をつく人間じゃない……
真央はクーコに言った。
「ごめん……私……その子……覚えてない……」
するとクーコは
「気にする事ないよ。私だってよく覚えてないんだから」
と笑って返してくれた。
「うん。分かった」
そうだ……クーコだって覚えてないんだ……気にしないでおこう……
そう思うが、やはり気になる。
マツモトシズカという同級生……本当にいたのだろうか?……
彼女の事を思い出そうと真央は頭をフル回転させていく。
気づけば「はいからや」は目の前だった。
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