世界はそれを--

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『ごめんね、今回はクリスマスあっきゅんの家行けないんだ。友達とクリスマス会やるから』 そんなメールが幼なじみの祥子から送られてきた。 我が家のクリスマスは、毎年祥子やってくる。近所に住んでいて、ガキからの付き合いで両親同士も仲がいい。 別に付き合っているわけじゃない、なんというか家族みたいな仲だ。祥子の家は母子家庭で、クリスマスも仕事でおばさんがいないからうちで過ごすのが習慣になっていた。 そうか、祥子来れないんだ。母さん残念がりそうだなぁ。 祥子も成長したわけか。いつまでも俺みたいなのと過ごしてたら彼氏もできないだろうしな。 まさか男と過ごすとか? 携帯ちゃんが心配そうにこっちを見てきた。 なんとなくいつものようにデコピンをくらわせた。いや、悪いことじゃないからそんな顔すんなって。
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