世界はそれを--

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寂しくねぇよと返信しようと思ったらいつの間にか背後にいた、うっすらと笑みを浮かべる母上が携帯を握っていた。 「ほう……私の未来の義娘を私から奪ったのはこやつか」 怖い怖過ぎるんだよ母上様。つか勝手に義娘にすんな勝手にメール見るな。うちの母さんは祥子を溺愛していて、兄貴か俺の嫁にしようと企んでる節がある。 俺の携帯を握りしめながら、光の速度で動く指。早っ!しかも力強過ぎて携帯ちゃんが悶えている。げっ……みっちゃんに勝手に送信してやがる。 『ああ、正直クリスマスは祥子と過ごしたかったな……祥子の分のケーキ、間違って作っちゃって……あいつ、今年は来ないのにバカだな俺……あ、これ照れ臭いから祥子には内緒な』という文にレベルアップしているだとっ!? ぽいと俺の方に投げてきたので、なるべく衝撃を与えないように慌ててキャッチした。なんてことをする親だ。 はっ!母さんがいない!どこ行きやがった!よし、弁明のメールを……うお!? ロックされている上パスワード変わっているんですけど!?
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