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アルギム神聖王国
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一人の男がベビーベッドを覗き込む。
そこには可愛らしい双子の赤ん坊が眠っている。
だいたい生後3ヶ月といったところだろう。
「……アナタ」
男の後ろに立つ女性がいた。とても綺麗な女性である。
おそらく、この二人が赤ん坊の両親なのだろう。
「本当に、どちらかを……?」
「……仕方ないことだ。我が国は神託を守らなければならない。
この二人が将来にでも争い、国を危機に追いやるのならば速やかに片方を排除する。
そうでなければ、この国は存続できないのだ」
この男は下唇を噛み締めながら、一方の赤ん坊を抱きかかえて近くのテーブルに置かれた水晶を触らせる。
水晶は光を灯し、部屋の中が明るくなった。
「……次だ」
赤ん坊をベッドに戻し、もう片方の赤ん坊に水晶を触らせた。
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