キミ-2

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 昔と―――そうやって比べられるほど、俺は彼女の隣に居たんだなって思った。  それがまた懐かしさと同時に、少しだけ愛しさを取り戻した。  もちろんそこに、恋愛の要素はもうないけれど……  「ありがとう」  「え?」  「ヘタレだった俺なんかを好きだったと言ってくれて」  「えー、ヘタレだった?」  「うん、ヘタレだったよ。好きな人に好きだと言えず、キスしてと言われても出来ないヘタレ」  そう言ってペロッと舌を出すと、笑われた。  「もうっ、それ言わないでよ! 恥ずかしかったんだからぁ!!」  「いやいや、一生忘れられないって」  「もー! 酷い!!」  「お前そればっかじゃん」  「あ、それ言う!?」  目を合わせてケラケラと笑いあう。    良かった、きみとこんな時間がまた迎えられて。  本当に、良かった―――
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