967人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
――――――
不意打ちのキスに焦って、俺はますます心臓がおかしくなりそうだった。
それでも平然を装ってみる。
彼女が慌てて離れてそっぽを向きながら、ミルクティーを飲んだ。
後ろから見える耳が赤いことに気が付いて、頬が緩む。
緊張してるのは、俺だけじゃない?
もしかして、本当に……
期待する気持ちが膨れ上がって、ぐんぐん想いが募っていく。
「大事にしないと許さないから!」
なんて、照れながらそんな言葉を吐く彼女が愛しくて仕方がない。
大事にしないわけがない。
だって、俺のものだろ?
俺を見てくれるんだろ?
それなら一生、大事にする。
死ぬまでずっと―――
最初のコメントを投稿しよう!