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前髪に優しく触れて顔を上げたら
「ん……」
小さく声を漏らしながら、彼が伸びをした。
起こしちゃったかな……って申し訳ない気持ちになったけど、起きちゃったものは仕方ない。
シーツを手繰り寄せて、少しだけ距離を開けて
「おは、よ?」
小さく声をかけると
「おはよ」
まだ少し眠たそうな声で、カチャリとメガネを取りながら彼から返事が返ってきた。
いつどんな時も、必ず私に返事をくれる彼。
そんな姿勢が、好きだって思う。
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