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最近思い出した。
貴方が初めて私の前に現れた時、カッコいいなって思ったんだったって。
どうしてそんなこと忘れてたんだろうって思って、あぁそうだって思い出した。
私はあの時も。
キミを想うよりもずっと昔に、彼のことを諦めたんだったって。
カッコいい彼がモテるのなんて時間の問題で。
ただの幼馴染的位置になった私は、あっさりとその気持ちを捨てたんだったって。
その後はずっとキミを想ってたから忘れてたんだけど。
何よりまずはじめに諦めたのは、貴方のことだったかもしれない―――なんて。
弱すぎる自分を思い出した。
恥ずかしすぎて、いつの間にか心の奥底に封印してしまってた。
でも、それが……
こんな形で結ばれる日が来るなんて、思いもしなかった。
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