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目が覚めて、君が隣に居るのを確認して安堵した。
柔らかな彼女を引き寄せると、優しく微笑んでどうしたのと尋ねる。
変わらない表情。
変わらない声。
ずっとずっと、愛しい人。
「ずっと、傍にいてくれよ」
寝ぼけたふりをして彼女にすり寄りながら、素肌の彼女に触れる。
彼女に触れているこの瞬間だけは、君を独占している気になって、たまらなく幸福感に満たされる。
背骨を辿って、首筋にゆっくりキスを落としていくと、彼女がピクリと震えた。
あれだけ求めたのに。
まだ足りないと思う自分に呆れながら目が覚めた。
―――ダメだ。
もう、欲しくなってる。
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