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後ろから君を抱きしめて、閉じ込める。
大好きだと力を込めて、耳たぶを食むと君は『もぉ』って笑いながら言った。
その顔を見て、言おうって思った。
あの時だって、玉砕覚悟で言ったじゃないか。
今さら―――
いや、この幸せを手にしたからこそ欲深くなってるのは分かってるけど。
もう諦める恋は、終わりにするんだ。
俺は、この愛を一瞬で終わらせたくないから。
そっと彼女の手を取って、ドキドキしながらさっき手の中に握りこんだものを彼女の目の前に差し出す。
それを見た彼女の表情は、後ろからは見えない。
いや、見るのが怖くて俺はそっと耳元で彼女が見えないまま囁いた。
「コレ、嵌めてくれる?」
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