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きっと普段の棗であれば鎧の上から殴る何て自分の拳を砕くような事はしないのだが、今は怒りでそんなのは関係無かった。
「―自力で空を飛ぶことだよぉぉお!」
殴られた兵士は見た目から70キロはありそうな体格に鎧を着ているのだが、そんな事は構い無しに凄まじい音と共に数十メートル吹き飛んでゆく。
普通の人間の攻撃なら兵士も防げたろう。しかし今の棗は普通ではなかった。
「ふぅ…」
一通り兵士を殴り飛ばしスッキリしたのか、一息つき腰を下ろし周囲の状況を確認する棗。
「これは…間違いねぇ。夢だな」
「一人納得している所悪いな。これは夢じゃないんだ」
一部始終を見ていた団長が感心半分あきれ半分と言った表情で近づいてきた。
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