プロローグ

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「何言ってるの、団長さん。夢じゃなかったらこんなこと出来るわけないでしょう」 兜をメキメキと音を立てて握り潰すのを見せ付ける棗。 「それがな、夢じゃないんだ。…不確定要素や推定の部分も多々あるがな。取り合えず城に来てくれないか?悪いようにはしない」 これが夢じゃないだと?あり得ねぇだろ…。 「…わかりました。取り合えず団長さんについていきます」 まぁ仮に夢じゃないとしたら宛もないしな。 この"取り合えず"がこの世界を大きく動かすことは、棗は勿論団長も知るよしもなかった。
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