hinamaki 本編

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「えっと、旅行?」 『突然でごめん。夏休みでずっとあってなかったし、息抜きでいかないかなぁ?って思って。』 「め、メンバーは?」 『ごめん、今のところ二人・・・。っていうか二人だけ・・・かも。』 あわわわわ、やばいやばい。なに、いってんの蒔ーっ!も、もう死んじゃいそう・・・。 『い、いやならだれか他にさそってもいいんだけど、あんま多いとうるさいし、さ。』 「う、ううん。二人でいいよ。二人がいい。」 『んじゃ、一泊できる準備してあした駅前8時集合でいい?』 「8時駅前ね。わかった!」 『じ、じゃあ、準備するからきるな。遅刻すんなよー。』 「わ、わかってるよ!じゃあね。」 蒔との初電話がデートのお誘いなんてぇ・・・。 デートといえないことくらいわかってるのに、嬉しすぎて心臓高鳴りすぎて、結局寝れそうになかった。 仕方ないから明日の洋服選びを始めた。蒔はどんな服着てくるだろうなんて思いながら、あいそうな服を探してみるけど、結局いつもの服が一番いい気がしてくる。変に疑われても、どうしようかこまってしまう。 でも、旅行っていうなら、ちょっと小綺麗な服着てもおかしくはないよなぁ。なんて思ったら、折角布団の中にはいったというのに、また洋服選びを始めてしまう。 やがて、母親が部屋にまで上がってきて、いい加減寝なさいと怒鳴られた。 そうえば、とようやく母親にいうとあっさりと許可してもらった。これであとの憂いもなしと。
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