<はじまり>

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「これでどう?」 炎剣がつきだされる。そこまで速くない。ベリルも全力じゃないのだろう。これならギリギリ避けられるだろう。 炎剣が首のすぐ横を通過し、冷や汗が吹き出す。 速いわけではないが的確に急所を狙ってる。 殺す気だ… 腰がぬけたふりをして尻餅をつく。 「さぁ!!魔剣を出しなさい。さもないと、次は殺すわよ」 「わ、わかった。だ、だすよ。ただ、出しかたがわからないんだ。教えてくれ」 勿論これもベリルを油断させる演技。 「やっと観念したのね。いいわ」 のっそりとおれは立つ。 「まず、シルシに魔力を込めて、魔力を封具に流す。ここまでいい?」 騙されてくれたようだ。 「お、おう。やってみる」 シルシに力を込めるふりをして、拳をにぎる。
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