2、『死ノカウントダウン始マル』

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「お前…斉木!?」 「えッ…!?あっ…も、桃城けい………うぐッ…!!」 その斉木と呼ばれた男は、誠一を見てハッと目を見開いた。 ………が、すぐに気分悪そうに口元を押さえる。 よく見れば、いまにも吐きそうではないか。 どうやらこの男が、誠一の新しい部下の斉木らしい。 あまり馴染んでないスーツを着込み、まだ初々しい面持ちだ。 まだ二十代後半に差し掛かる前…といったところだろう。 いかにもまだ頼りない雰囲気だ。 「斉木!!なんでここにいる!?」 「え…だ、だって、警部が先に来るようにって……う、うぐッ…!!」 「おい!現場で吐くな!!吐くなら向こう行け!!」 斉木はすいませんと頭を下げると、草の露で足を滑らせながら河原の茂みへと駆けていった。 「ったく。勝手に現場に入るからだ。」 誠一は思わずため息をついた。
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