2、『死ノカウントダウン始マル』

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腐敗が進んでるとはいえ、若者であることははっきりと確認できた。 横たわる遺体は、学校の制服を着ているようだ。 その形容から見て、間違いなく学生であろう。 「高校生…くらいか。」 「じゃな。遺体のポケットに学生証が入っとった。どうやら、都内の私立高校生らしいな。今、身元の確認を急いどるだろ。」 「そうですか…。はぁ、これは親御さんはたまったものではないでしょう。なんて惨い。」 「そうじゃったなぁ。桃太郎の息子も高校生じゃったな。」 「ええ、4月で高校3年になりました。娘は中学2年です。」 誠一と渋谷は、その遺体を複雑な面持ちで見ていた。 まだ若い遺体…。 なんともやるせない、悲しい気持ちになる。 「遺体は体の至るところに暴行の跡がある。腕にも抵抗傷がかなりついとる。………どうやら、複数の人間から暴行を受けたようだ。」
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