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「あの、コレ…」
先輩が近付いてきて傘を手渡してくる
「サンキュー
助かったは…」
と苦笑いを浮かべた
「あ、いえ…こちらこそありがとうございます」
と頭を下げた
「じゃ、用はこれだけだから…」
と温度もなく素気なく答え先輩は自分に背中を向けた
「うるせーな!」
「おい!コラ、武!」
と少年と施設の男性職員の怒鳴り声が聞こえた…
「「!?」」
急に聞こえた大きな声に反応した自分と先輩は声のする方に目を向けた
すると、同じ施設で暮らしてる男の子、武が顔や腕に傷をつけて帰ってきたのだ…
おそらくまた喧嘩してきたのだろう…
「武!どーしたの?…ヒドイ怪我…」
「うるせーな!何でもネー!」
プィっと顔を背けられる
「何でもないワケないでしょ!…」
こんなヒドイ怪我して…と思いながら武の傷を観察していた
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