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「本当?いいの?」
「少し遠くなら人目も大丈夫だろう。但し、試験結果が悪くなければの話しだぞ」
智之の提案に、雪乃は目を輝かせ明るい表情を浮かべた。
「それなら頑張るから大丈夫。約束よ」
「ああ、約束な」
智之は頷きながら腕時計に目を落とし、残念そうに雪乃を見る。
「今日は緊急職員会議が入ったから、もう行かなきゃいけないんだ。いつもより早いけど、電車はすぐある?」
「うん。今から行けば、一本早いのにちょうど間に合うから心配しないで。智之さん、また後でね」
そう言いドアを開けようとする雪乃を引き寄せ、智之は頬に軽くキスをした。
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