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「また、学校でな」
「職員会議頑張って、先生」
少し顔を赤くし雪乃が笑顔で言うと、智之は名残惜しそうに手を離した。
「気を付けて」
雪乃は頷き車を降りると、智之を見送り近くに誰もいないのを確認して自転車で駅へ向かう。
自転車を漕ぎながら、雪乃はキスされた頬に手を当てはにかんだ。
智之は雪乃の高校の教師で、秘密にはしてはいるが両家の承諾を得た正式な婚約者。
7つ年上の智之と初めて会ったのは、高校の編入試験の時。試験官だった智之を見た瞬間、胸が揺すぶられるような不思議な感覚に陥った。
その後、すぐに智之の方から告白され付き合うようになった。告白された時、智之は一目惚れだったと言ったが、それはたぶん雪乃も同じだった。
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