日常

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付き合って3ヶ月。 雪乃にとっては初めての彼氏。 それまで特に好きな人も出来ず、異性にあまり興味がなかったのもあり、告白されても付き合う事はなかった。 だから、いくら一目惚れだとしても1度会っただけの、しかも自分の通う高校の教師との交際をOKした事は、雪乃自身不思議だった。 智之は見た目が良いのはもちろん、誰にでも平等に優しく落ち着いた品のある物腰で、女性徒だけでなく先生達からの人気も高い。 綺麗な生徒ならたくさんいるのに、智之がどうして自分を選んだのか分からず、最初は遊びじゃないのかと疑った。 けれど、キス以上を求められる事はなく、付き合ってすぐにプロポーズもされ、一月後には京都にある智之の実家に連れて行かれた。 智之の家は名家で祖父は代議士。若い雪乃に智之の両親は少し驚いてはいたが、あらかじめ話しは聞かされていたらしく反対される事もなくすんなり受け入れられた。
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