卒業―託される意志―

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藤に学ランを渡し、待たせていた奴らと合流した神谷たちはファミレスに向かっていた ファミレスに向かう途中の土手で仁たちの前にある男が立っていた 「氷室さん、何してんすか?」 仁が聞く 氷室は何も言わない 「仁、てめぇのタイマンの相手は氷室だ。前の戦争のときは手負いだったが今度は簡単にはいかねぇぞ、まぁ勉強してこい」 神谷は仁の肩をポンと叩いて言う 「こりゃまたすげぇ相手用意しましたね」 仁が苦笑いで言う 「んじゃ俺ら先行くから後で来いよ」 神谷たちはそう言うと先にファミレスに行ってしまった そして二人だけになる 向かい合う二人 「とりあえず卒業おめでとうございます」 仁が少し頭を下げて言う 「あの、氷室さんにはいろいろ教えてもらって、戦争とかいろいろあったけど、すげぇ楽しかったっす」 仁がそう言うと氷室は笑う 「あぁ、俺も楽しかったよ。だが手加減はしねぇぞ、本気でやる。俺から最後に教えてやるよ、皇国ってとこをな」 そう言い、二人は向かい合う 「行くぞこのやろぉぉぉぉ!」 「おらぁぁぁぁぁぁ!」 二人の拳が、激突した 夕陽が、二人を照らしていた 第一部『一年編』 完
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