106人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな都市での、あるホテルでの一室。
そこの、シャワー室で少女が体を洗い流していた。
「一応、言っておくけどさー」
少女が、シャワーを浴びながら急に現れた画面の男に言った。
「あたしの裸って、高いんだからね?見ないでくれる?」
自信満々だな、と画面の男は思ったが、それも仕方がないか、と思った。
彼女の体のラインは欠点がない。そう言っていいほどきれいで美しいのだ。グラビアアイドルと比べても、彼女の方がきれいだろう。加えて、メイクがいらないほど整った童顔は十八歳という若さを感じさせない色気があった。
ただ、裸が高い、と表現するのは売春などの行為で捕まった彼女らしかった。
「残念だけど、君達みたいな人間にプライバシーなんてものはないんだよ。如月 芽衣、君みたいなね」
「・・・まさか、あんたあたしを二十四時間監視してるわけ?」
「まあね」
「じゃあ、シャワーだけじゃなくてエッチも見てるんだ?」
ある事情から、少女、如月 芽衣はこの街で日常を送っている。
今時のデータの世界はリアルなので、現実と変わらない日々だった。そして、如月はこの世界でも犯罪に手を染めていた。
「最初から最後までね」
「女の敵、最っ低」
最初のコメントを投稿しよう!