砕原 柊斗 『さいはら しゅうと』

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それからはしばらく無言で二人並んで歩き、学校についてからは「ばいば~い」とだけ残して、彼女はパタパタと走っていった。 「そんな簡単な忘れられる……ものなのか?」 さっきの会話のやりとりがどうしても気になる。 確かに彼女は基本的にはのほほんとしていているが、だからといってすぐ忘れるような存在でもないはずだ。 ……そういえば今思い返せば、去年までは常に男女関係なく友達に囲まれて登校するところをチラッと見た気がする。 それが今となっては朝早くにひとりで登校……? えらい変わりようだ。 それらみんなが彼女の事を忘れる? ケンカでもしたのか? ……意味がわからない。 何を考えてんだかな。俺は。 さっさと自分のクラス2ー5に入ってしまおう。
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