プロローグ

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『欲望』 それは人間の生きる動力源である。 お腹が減ればご飯を食べるし、喉が渇けば水を飲む。 遊びたければ遊ぶし、喋りたければ喋る。 何もかもが『欲』であり、『欲』は必ずどこかで満たされるようになっている。 それは絶対に変わらない、変わることの出来ない自然の摂理とも言える人間の真理だった。 少なくとも、あの時の僕はそう思っていた。 だけどこの春、僕は出会ってしまった。 欲を持たないと言う少女。 ――「無欲少女」の尾崎冬華に。
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