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「どうって?」
「こう……変わってるなって、感じはしない?」
そんな問いに僕は、今もなお黙々と本を読み続ける彼女に視線を落としながら考える。
パッと見た感じじゃ、一般女子高生って感じがするかな。
ただそれはパッと見た時だけの事。
毎日毎日食事も取らずに本を読むことに明け暮れている一般女子高生など、変わっている以外他になんと感想を述べればいいのだろう?
余程彼女は本が好きなんだろうとか、本を読むこと以外に興味が無いんだろうとか、他の線はいくらでもある様な気はするが、それでもやはり変わっているという結論は不変である。
どうあがいても《変》だ。
とはいえ、そんな的確でストレートな解釈をクラスメートの前で自慢げに話す訳にはいかない。
僕はそれらの感想を一言、オブラートに包み、苦笑いを浮かべて話を続けた。
「ユニークな人……だとは思うけど?」
「やっぱり変わってるって思うよね……」
いやそうは言ってない。内心は思ってるけど、口にはしてないからな?
変に解釈しないでくれないかな。内心そう思ってるけど。
「でもそんな事を聞いてどうするのさ?」
「あっ、ごめん。これじゃ嫌な人だよね。私、尾崎さんが心配なの。それで何かしてあげられないかなって思って」
……実にカリスマ溢れる言葉だ。心配で何かしてあげたいと。
恐らく早見さんに似合うのは保健委員じゃなくて学級委員だろう。
まぁそんな考察はよくて……。
「なるほど。それで最近クラスの人達に聞いて回ってたんだね」
「そうなの。……って、え?」
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