俺とあいつの出会い

8/39
前へ
/290ページ
次へ
「いやだ、そんな私は怒ったりなんて めったにしませんよ、ね?暦」 あぁ、久しぶりに名前呼ばれた いつもはおいとかおまえとかだし 「………はい」 「…それじゃあ失礼しますね」 お兄さんはペコっと軽く会釈をし 車にのり帰って行った 玄関に入ると母の態度は一変し 俺を後ろから蹴飛ばした 「っ……」 「あんた喋ってないでしょうね」 「………」 「何無視してんのよ お母さんが聞いてるのよ答えなさい!!」 母は俺のお腹めがけて 何回も蹴りをいれてくる 「かはっ…っ、や、やめ」 お腹が痛い お腹の痣がまた酷くなる 「何怒ってるんだ母さん」 リビングから顔を出してきたのは 義理の父親 「この子が警察に 何も言ってないか聞いてるのに 返事をしないから」 「それは悪い子だな お仕置きしないとな」 そういって父親は 僕の腕に煙草を押し付けてきた 「~ッ」 自然に目から涙落ちる 痛いよ苦しいよ いっそ殺してよ そう思った時 ピンポーンとインターホンが鳴ったら 母さん達は少し驚いた顔をし 俺をリビングに押し入れ 玄関を開けた 「どちらさまで…あっ さっきの警察官さん」 警察官? さっきのお兄さんかな? お兄さん何で来たんだろ? 何か用事かな?でも… 今はそれどころじゃない 腕痛いしお腹痛いし 涙は溢れたまま止まらない  
/290ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2920人が本棚に入れています
本棚に追加