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「着いたよ」
お兄さんは一軒の立派な家の
前に止まった
「お兄さん若いのに
一軒家って…金持ち?」
「え?あー昔から貯金してたからね」
「ふーん」
「悪いんだけど暦君
ポケットから鍵だして
開けてくれないかな?」
「んー」
お兄さんのポケットから
鍵を取りだし、鍵を開けた
家の中に入り
お兄さんは俺をソファに降ろした
「とりあえず腕から
消毒しようね」
お兄さんは俺の服の袖を捲った
「ちょっと、…だいぶ
痛いかもだけど大丈夫?」
「平気」
いつものことだし
消毒液を浸けた
コットンで軽く消毒する
「………っ」
お兄さんは顔を歪めながら
俺の頭を撫でてきた
お兄さんが痛いわけじゃないのに
「はい、腕は終わり
後はお腹だけ?」
「……うん」
「じゃあ上の服
脱いでもらってもいい?」
俺はコクンと頷き
上の服を脱いだ
「………殴られたの?」
「……蹴られた」
「…湿布貼ろっか
その前にお風呂入る?」
「あ、うん」
「でも染みて痛いよね
身体は濡れタオルで拭こっか
髪は俺が洗ってあげるね」
「……悪い」
「いいよ、それより
至るところに痣あるね」
お兄さんはまじまじ
俺の身体を見ている
いやさ、そんなに見られたら
一応照れるよ
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