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「真面目に聞け。
これを願ったのはまだ四歳の少女だ」
天使の悪態にも怒らず神様は真面目な顔している。
「……わけありってヤツですね」
神様の真面目な顔を見て天使は漸く状況を把握した。
「これで真相を確かめる」
神様はへんてこりんなぐるぐる眼鏡をかけた。
「それは!
ヨクミエール!
その人の本音が見えるちょっとへんてこ眼鏡ですね!」
例の如く天使は説明する。
「説明ありがとう」
紙をジッと見ながら神様は天使に礼を言った。
━━新しいパパとお兄ちゃん上手く行ってないから神様皆が仲良くできるようにお願いします━━
「ふむ……」
ぐるぐる眼鏡をぐいっとあげながら神様は複雑な顔をした。
「どうします?」
天使は神様の顔を覗きこむ。
「この願いは叶える事にしよう」
ぐるぐる眼鏡を外し神様は言う。
「意義ありません」
神様の言葉に天使は深く頷いた。
「だけど天使よ。
願いというのは願うだけではダメなんだ。
叶えようという努力も必要なのさ」
今までふざけていた神様とは違いに真面目に話をする。
「そうですね」
神様の言葉に天使は深く頷く。
「この少女はきっと努力する」
自信たっぷりに神様は言う。
「神のお告げですね」
神様の言葉に天使は思わずにっこりする。
「だから俺は少女を助ける。
皆こんな純粋な気持ちを持ってもらいたいものだ」
そう言うと神様は優しく笑った。
「ちぇっ、神様のくせにいいこと言うな」
相変わらず天使は嫌味を言う。
「だって神様だからな」
神様は腰に手を当てカッコつける。
「エエカッコしぃ」
カッコつける神様を天使は肘でつついた。
「天使、残りの仕分けもさっさとやらないと終わらないぞ」
顔を赤くし照れた神様は天使の肘を押し返した。
「ういうい」
にやにやしながら天使は返事をした。
……━━
こうして神様の仕分けはされているのでした。
……━━
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