第一章

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「そこ...退いて頂けると嬉しいんですが...」 私は、雑巾を握り締めて目の前でどや顔をするチビに向かって、“あくまでも”礼儀正しく見えるように言った。 皆さん、こんにちは。 桜井 琥珀です。 高校二年で十六歳の私は、ある日車にぶつかって幕末にやってきた。 ベタな展開だけど...気にしないでね? そして、私が居座ることになったのは、私が長年憧れていた新選組。 屯所では、土方さんの小姓と言う名の雑用係をやっていた。 正直言えば、もっと格好よく隊士とかになって、まさかの沖田さんより強いとか美味しい展開を望んでいた。 だけど、大した特技も無ければ、容姿だって大して良くも悪くもない自分。 結果、雑用係という残念な展開になってしまったのだ。 落ち込むなぁ...。 そんな普通の私も、自分なりに事件に巻き込まれたり...島原潜入をしたり...。  
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