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プロローグ
俺の通う高校には、ある都市伝説がある。
都市ではないから七不思議みたいなものだけど。
“この学校には幻の相談屋がいるらしい”
特定ではない場所に現れるその相談屋に悩みや問題、ただし恋愛系統を除いて打ち明けると、必ず解決できるように助言をしてくれるという。
しかし実際に会った奴はいるのにその姿を見た奴は誰もいない。
そんなおかしな状況が生まれるのは、会った人間が“姿を見たら二度と現れなくなる”という噂の内容を忠実に守り続けているかららしい。
その七不思議が都市伝説と呼ばれる理由はそこから来ていると、俺もまた噂で聞いた。
どうせ、当事者が吐いた嘘だろう。
よくもまあ疑いもせずに、そんな不確かな存在を信じていられるもんだと…その時の俺は確実に馬鹿にしていた。
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