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~回想~
『・・・竜王ルートヴィヒ・アルフォンス・ボナパルト。・・・お前に、話がある』
『・・・はっ!??』
魔王に合わせて、いずれの種族も人型に変化して行われた魔王主催のパーティ。
各種族の長が順番に魔王に挨拶をして行くなかで、ルイは竜王になり初めての謁見にやや緊張をしていた。
自分の番になり、少し高い位置の玉座に座る魔王の元に歩み寄る。
緊張はあるが、竜族の長老に礼儀作法は教えられていので、ヘマはしない。
魔王と視線は合わせず、魔王の足先を見るように近づき、胸に片手を当て片足を折り名を名乗る。
ただ、それだけをこなせば良いだけのことだった。
・・・はずなのに
『どうした?竜王よ?早く此方に来るが良い』
『・・・えっ??あ、はい・・?』
膝まづこうとした瞬間に、まさかの魔王からの声かけ。
名乗りをあげる前にフルネームで呼ばれ、しかも手招きまでされている。
予期せぬ事態に、ルイは思わず顔を上げ魔王の顔をマジマジと見つめて呆けてしまっていた。
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