一章 北の街で

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「ふわ~ やばかった~ みんなに付いて来られたら アタシの至福の時がおじゃんになるとこだったべさ・・・」 ところ変わって藤崎宅である 今は蒼穹の部屋で雫と二人で寝転びながら  『るるぶ』を酒(ジュース)の肴に打ち合わせの最中である 「でもさ~ 横浜のアニメイトって駅から近いでしょ? 誰かに見つかっちゃうんじゃない?」 私服姿ならまだしも 修学旅行であるため 当然セーラー着用義務がある 「中に入ってしまえばゴチャゴチャしてるし 他の学生とかもいるから大丈夫だと思うんだけど・・・ まぁ 見つかったら見つかっただ!何とかなるしょ!」 「同じ学校の生徒が居たら マジバレ確定だよ・・・ 雫はタダでさえ身長が高くて目立つんだから・・・」 蒼穹の一言に 何かのスイッチが入ったのか 雫がうつぶせの状態からガバっと起き上がり 「サングラスでも掛けようか? 迫る追跡者を振り払い! 雫は物陰に隠れ こう呟く 『ハア・・・ハア・・・巻いたかしら・・・』」 ご丁寧に振り付けまで入れ 演技する雫 「ハイハイ・・・ 海賊アニメのロビンちゃんね・・・ セーラー服にサングラスは合わないし・・・余計目立つべさ・・・」 「むぅ・・・いい案だと思ったのに」
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