一章 北の街で

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「雫  とにかくさ 横浜駅で解散になったら ソッコーでアニメイトに走ろっ! それなら 後続が来るまでの間 充分に堪能できるし 早く用事が済ませれば みんなの居る中華街に合流する事もできるしさ・・・」 そんなナイスアドバイスをしたにも関わらず 雫は口を尖らせ 「早く用事は済まないよぉ~ 時間いっぱいまで居たいのよぉ~」 何のキャラクターだか不明だが  頭脳明晰・容姿端麗にはよほど似合わない『駄々っ子』ぶりを見せる雫 「行けるだけ我慢しなさい 雫! 行ったときに目移りして何も得られなかった ってことにならない様に 今のうちに趣味レート(シュミレート)しておいた方がいいんじゃない?」 いつもは雫から妹的扱いをされている蒼穹が 今日ばかりは主導権を握っており 少しばかり気分のいい蒼穹であった 「はぁい・・・ じゃあ ココで趣味レーションして良い?」 「しょうがないなぁ・・・ 晩御飯までには帰るのよっ!」 雫が蒼穹のパソでアニメイトのネット検索をしながら趣味レーションをしている間 蒼穹はある準備を進めていた しばらくすると雫は 「よっし!! 趣味レーション終了!  蒼穹ぃ~!ん?」 趣味レーションに夢中で回りが見えなかった雫が 改めて周りを見てみると 「なして・・・こんなに目覚まし時計置いてるんさ?」 「あ・・・いぇ・・・お寝坊しないように・・・と」 マズいところを見られた と バツの悪そうな蒼穹を見た雫の顔は・・・子悪魔の顔へと変貌し 「うっひゃひゃ~!! 没収しちゃる~!!! ソチは寝坊してコスプレする運命なのじゃ~!!!」 雫が帰ってから準備するべきだった  と後悔する蒼穹であった
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