唯一無二の無二無三?

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これは全て間違いだった。あの時、あんなことを言わなければこんな事にならなかった。 桜が舞う4月半ば、新宿区の片隅にある小さな事務所で悲鳴が響き渡っていた。春にはそぐわない悲鳴も外の喧騒に呑まれてしまった。 事務所の会長デスクに座っていた女子は頭を抱えていた。先程の悲鳴は彼女のものであった。 「ッ…………こんのバーカ!! 人の頭を何だと思ってんだー」 「いや、丁度良いもぐら叩き?」 「死ね」 彼女の前に立つ身長の小さい小学生のような女の子は、右手に小槌を握っていた。 小槌──と言っても人の身長と同じぐらいの大きさだった。柄の部分は身長の1/3ぐらいの長さがあり、重さは…………1000㌧あった。
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