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ワイシャツは脱いでおり、Tシャツが汗だくになっている。
(追い込み過ぎだろ)
黙る野村を見ながら、木村は何か考えながら突然喋り始めた。
「俺は四年前にアキレス腱を切り、それ以来運動というものをまともにしたことがない。その俺がまたバドをしようとした時、いきなりプレーしたらどうなると思う?」
「……え?」
野村が戸惑う。木村が続ける。
「また怪我するだろうな、下手したらまたアキレス腱だ。だから俺は早くプレーしたい気持ちを抑えて先にトレーニングをしている。これはリハビリでもある」
そこまで聞いて野村は理解する。
木村は今自分の為に話しているのだと。
(俺も……同じ?)
「俺はもう一度バドミントンプレイヤーになる、お前たちの相手もする」
木村が野村をずっと見つめながら話し続ける。
その言葉一つ一つが野村の心を刺激する。
(俺は……)
自分の溜めてきた思い、不安。
それらが放出されそうになる。
「俺は……」
「ん?」
木村が堂々とした様子で耳を傾ける。
野村が泣きそうであるのも気づいていた。
「俺は……間に合うんですか?」
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