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「そういうことにしといてやるよ」
ヤスは笑った。
男のめから見ても、ヤスはかっこよかった。
父親が医者で金持ち、容姿も性格もいい。
成長期に入り、背が伸びたら…中学生くらいになったらモテるだろうなと思っていた。
雛音に聞いた話だが今の段階でも女子にもそこそこもてているらしい。
雛音は興味なさそうだったが、ヤスが雛音に惚れてしまったら雛音はどうするのだろう。
だが、別の中学に行くということは雛音のそばにいられないということ。
いつのまにか雛音は誰かと恋に落ちるかもしれない。
耐えれるか、耐えなきゃいけない。
下手に告白なんてできない。
したくないし、するつもりもない。
一言で今までの関係を壊したくなかったから。
ヘタレかもしれない。
でも、俺は雛音が必要だからこそ気持ちに蓋をする。
「でもさ、恭この頃付き合い悪くない?何してんの?」
いきなり話題がかわる。
ぎくっ
ヤスにも私立のことは伝えていない。
適当な理由をつけ、いつもことわっていた。
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