海が叫ぶ夜で

京野ゆかり

これでは誰かを殺したみたいに思われてしまう。

「ほんとに知らないんです！　信じてください！！」

と、ゆかりは必死に無実を証明するが、すればするほど怪しまれてる気がしてならなかった。

「別にゆかりちゃんを疑ってるわけじゃないよ。ただ、それはどうしたのかなと思ってさ」

口ではそう言ってるが内心はどう思ってるかわからない。

「だから、その、わかりません…」

首をガクッと下げ下を向く。これだと誤解されても仕方ないよね。

「そんな落ち込まないでいいよ。自然なことだよ」

と、京介は言った。

自然なこと………？
なぜかその言葉が頭に引っかかった。