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寺山茂郎は目の前の光景に唖然としていた…
早く逃げなくては!
そう本能が告げている。しかし体は思うように動かない。
目の前にいる“ある者”がじわりじわりと近寄ってくる。思わず尻餅をついてしまう。
それでも尻餅をついたまま必死に手で地面を弾き後ろに下がる。
………もうあれは目の前にいる。
寺山は死を覚悟した。これから俺はどうなるのかと、想像しただけで吐き気がする。
警察官になって早30年。長いようで短い人生だったな…なんてことを思ったりする。
このような非現実的な場面に遭遇するとは夢にも思わなかった。
ここはいったい……どこなんだ?
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