プロローグ

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――1999年11月24日 咎乘島(とがのじま)は一夜にして島ごと消えてしまった。 咎乘島のあった場所にはなにもなく、島だけがポッカリと消えてなくなった。 しかし、翌日ある海岸で咎乘島の住人である沓名麻耶(くつなまや)16歳が発見された。 唯一の生存者としてマスコミや新聞で騒がれたが、咎乘島の真相は明らかにはならなかった。 彼女はいっさいの記憶をなくしていたのだ。 咎乘島の事件が世間の目から忘れられてきた翌年、彼女は自殺した。 生前……彼女はいつもこう呟いていた。 「来る……蘇る………終わる…………世界」 しかし今となっては真相はわからない。これで咎乘島の事件は永遠の闇に葬られてしまったのだ。
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