海が叫ぶ夜で

堂本隆幸

そんな不順な動機で入ったため、美沙が来るときしか行かなかった。

最近、やっと仲良くなれたというのに……。

今はそんなこと考えてる場合ではない！

もしかしたら美沙もこっちに来ているかもしれない。あの日サークルには俺と正人と美沙がいた。俺と正人がいるからきっと美沙も…………なら早く合流して助けないと！！

居ても立ってもいられなくなり家から出ようとしたが、玄関の内側にあるポストに投函されている回覧板に目がいった。

そこにはこの村の名前、そしてこの島の名前が書かれていた。

――咎乘島。

やはりここは咎乘島だった。今日が24日ということは……。

今夜、咎乘島は……消える。